あなたの初恋はいつですか?6
伝説の告白から2週間が過ぎようとしていた。
彼女とは(正確にはこの時点では彼女ではないが)自然に目を合わせるというルーティーンを日課として楽しんでいた。
そんなある日の夜、一通のメールが届いた。彼女からだった。
彼女「こんばんは!部活お疲れ様(*^^*)
たくさん待たせてごめんね。彼氏と別れたよ!」
僕は最初よく意味が分かってなかったが、
別れたというのは”その場でバイバイした"という意味ではなく、
"交際を解消した"という第二の意味があったのだ。
僕「じゃあ、付き合えるってこと?」と訳のわからないつまらん質問に
彼女「こんな私でよければ、お願いします(*'▽')」とベストアンサーを返してくれて交際がスタートした。
こんなことがあるのかと思うほど、怒涛の展開だったし、今思えば、無茶苦茶だ。
中学生の分際で略奪みたいなことをして、倫理的に問題がありすぎる。振られた彼氏のことを思うと不憫でならない。
まあ、自分がしたことは後できっちり自分に返ってくるってことで。そこからの付き合いもバラ色で毎日楽しい!っていうわけにはいかなかった。
まず、ませてる中学生の女子は、恋愛において英才教育を受けている。よって、その世界観で学んだ知識を、全力でこちらに投げかけてくる。あなたはどう思う?って。こちとら、スポーツと勉強とゲームくらいしかしていないので、「んー、どっちでもいいな」なんて言おうものなら、「わかってないなー」と不貞腐れて失望されてしまうのだ。
よくデートに行きたいと言われた。僕は平日は部活、休日は塾の特別講習で、忙しいからまた今度ね、なんて後回しにしてばかりだった。あれ、この構図って社会人になった今でも意外と変わってなかったりして。。つくづく成長しないものだ。
彼女としては、おしゃれをして、いろんなところに連れていってほしかったのだろう。立派な一人前の女性である。恋愛初心者の僕とは経験値の差がありすぎるわけだ。楽しくスライムを倒していきたいと思ってるのに、いきなり中ボスが登場してボコボコにされるドラクエの主人公みたいだ。
そんな中で何度かがんばってデートに誘ったことがあった。
そう、みんなの味方、公園である。