あなたの初恋はいつですか?7
「公園は、、デートではないかな。。笑」
そう彼女は笑ったが、僕の提案にケチをつけることはなかった。
12月の寒い中ベンチに座ってたくさんのことを話した。
授業のこと、友達のこと、部活のこと。
彼女「じゃあ一番怖い動物は?」
僕「(んー人間かな、って言ったらきっと変な空気になるな)
えっと、ライオンとか?」
彼女「わかるー!
ライオン赤ちゃん可愛いけど、
大人のライオン怖いよね」
なんて、女子との会話において、空気を読むことを覚えた。
女子には、彼女らの身の回りにあるものを話題にしてあげると喜ぶ。
よく関心があるし、具体的でイメージしやすいからだ。
たとえば、服とかアクセサリーとか。
「似合う」「センスいい」と言って褒めてあげるとなお良い。
あとは、友達や家族など身近な人間関係とか。
一方、政治経済、スポーツに関するニュースを喋ってしまうと場が凍る。
「え、なにそれ、可愛いの?」って感じで不思議そうにこちらを見つめてくる。
そのリアクションを見るのも面白かったりするけれど。
だから、まずは可愛いものを見て、
「可愛い」と言えるような感性を磨けたら、
もうモテはすぐそばに来ているはずだ。
逆に好きな男の子にモテたかったら、
その男の子の好きなジャンルについて調べて、
彼らの話を楽しそうに聞いてあげられたら、イチコロさ。
僕が彼女に唯一あげたのは、クリスマスプレゼントのさくらんぼのキーホルダーだ。
500円しなかったかな。
ショッピングモールの女の子たちがごった返す中へ、
男子一人勇敢に立ち向かって、
彼女に一番似合うものを見つけ出してあげた。
彼女からは、少しいいハンカチをもらった。
「1000円したの」って言われて差し出した手がちょっと震えた。
やばい、500円だったとは死んでも言えない。
プレゼント交換時の金額設定については
あらかじめ事前に決めておこう、とそのとき心に誓った。
最近の子供はませてると言われるけれど、
僕らは手をつなぐことさえしなかった。
なぜなら、ただ話しているだけで、
こんなにも幸せなんだって感じられたから。
それ以上求めたらバチが当たるってね。
最も当時の僕にそんな恋愛スキルなかったし。
でも実際彼女は物足りなかっただろうなって思う。
なんせ、「恋空」見てる女の子だからね。
そして、恋の終わりがいつも突然訪れる。
そういう風に相場は決まっている。